重松清『いとしのヒナゴン』

マンボウくん

2008年11月17日 01:48

 今日は朝から読書。

 子どもの「遊ぼう」リクエストも保留にして、読み進めました。

 おかげで、昼過ぎに読了。

 今回読んでいたのは、重松清氏の『いとしのヒナゴン』(文春文庫/定価:上巻524円、下巻495円)。

 舞台は中国地方の山間部の町。

 “未確認生物”ヒナゴンをめぐる人々の思いと友情を軸にしつつ、過疎・高齢化が進む地方の政治の混迷がそこに押し寄せます。

 泥臭い現実の中のほろ苦さが描かれつつも、全編を通じて、人として信じることの大切さや力が強く訴えられた作品です。

 読後感はさわやかさで一杯、とはいかないものの、重松作品らしい、先々の希望が見える終わり方でした。

 さすが重松清。好作品です。

 

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